火星のミステリー|宇宙人と古代文明の謎を考察~パンスペルミア説とは~

火星の謎 考察都市伝説

火星って、最近やたらと話題になりますよね。

人類が移住するとか、探査機が新しい写真を送ってきたとか。子供のころは「赤くて遠い、砂漠の星」くらいのぼんやりしたイメージでしたけど、今はなんだか急に、身近でリアルな惑星になってきた気がします。

で、ある夜、火星のことを調べていたら、出るわ出るわ。

「火星に宇宙人の基地がある」「人間が火星で目撃された」「古代の核戦争で文明が滅んだ」みたいな、ぶっ飛んだ都市伝説がワラワラ出てくるんです。

最初は「さすがにこれはな……」と笑っていたんですが、調べていくうちに、思わず笑ってしまう話と、ちょっと真面目な科学の話が、絶妙に混ざり合っていることに気づいたんですよね。

今回はそんな、火星のミステリーの話です。例によって、ほぼ僕の感想ですが、よかったらお付き合いください。

探査機が撮った「小さな扉」の話

まず軽めの話から。

火星探査機が撮影した画像の中に、岩肌に「小さな扉(ゲート)」のようなものが写っていた、という話があります。

縦15センチ、横7センチくらいの、出入り口っぽい形をした構造物。これを見た一部の人が、「火星には小型の宇宙人がいて、これは彼らの建物の入り口では?」と言い出したんですね。

15センチの扉を使う宇宙人って、どんだけ小さいんだと。手のひらサイズの火星人を想像して、ちょっと和みました。

冷静に考えれば、たぶん岩の割れ目とか、自然にできた窪みなんだと思います。人間の脳は、ランダムな模様の中に意味のある形を見出してしまう癖があるんですよね。雲が動物に見えたり、壁のシミが顔に見えたり。これを「パレイドリア」と言うらしいです。

ただ、こういう「岩が人工物に見える」系の話が、火星にはやたらと多い。ドーム状の屋根に見える地形とか、四角い構造物に見える影とか。

しかも面白いのが、これらは誰でも自宅から確認できることです。Googleが火星版の地図を公開していて、ネットさえあれば火星の地表をズームして見られる。

僕も実際にちょっと見てみたんですが、これがけっこう楽しい。「あ、これそれっぽいかも」と思える地形が、確かにある。完全に信じはしないけど、こういう探索遊びは普通にアリだなと思いました。

ちなみに、Google版の火星地図でゲートに近づくと、奥が空洞になっているように見える地点もあるそうです。「火星には地下空間があって、基地の出入り口が複数ある」なんていう話まである。

なぜわざわざ地下に施設を作るのか、という問いに対しては「火星を探るものから身を隠すため」とか「外部からの襲来を恐れて」みたいな解釈もあるらしい。妄想が妄想を呼ぶ展開で、聞いている分には面白いんですよね。

しかも2015年には、ある宇宙機関が「火星には液体の水が存在する」と発表しています。水があれば生命の可能性はぐっと上がる。こういう「本物の発見」が混ざると、荒唐無稽な話にも妙なリアリティが出てきてしまう。そこが厄介で、面白いところです。

「火星で人間を見た」という元職員の証言

ここから少しゾクッとする話になります。

ある宇宙機関の元職員だった女性が、こんな証言をしたことがあるそうです。

「35年前、探査機から送られてきた火星の画像に、人間が2人写っていた」と。

防護服のようなものを着た人物が、火星の地表で何かをしていた。しかもそれを、彼女だけでなく、6人の同僚も同時に目撃したという。

そして衝撃的なのが、その直後に「中継が突然途切れた」こと。彼女が上司に報告した後、なぜかその部屋に入れなくなり、その画像を調べることはできなくなったらしいです。

これ、話として完成度が高すぎるんですよね。

「複数人が目撃」「直後に通信が途絶える」「証拠にアクセスできなくなる」。隠蔽もののテンプレが全部入っている。

だからこそ、僕は逆に身構えてしまうんです。あまりにストーリーが綺麗すぎると、かえって「作られた話かも」と疑いたくなる。

でも、完全に否定する材料もない。「見間違いだ」と言うには、目撃者が複数いる。「嘘だ」と言うには、本人が顔出しで証言している。

この「否定も肯定もできない」状態が、都市伝説の一番おいしいところなんですよね。困ったことに。

テレポーテーションで火星に行った、という人まで現れる

さらに上を行く証言もあります。

ある大統領の孫娘にあたる人物が、「自分はテレポーテーションで火星に行った」と公表したという話です。

しかも「タイムトラベルも経験した」「人類はすでに火星に基地を持っている」とまで言っている。

さすがにこれは、僕も「いやいや」となりました。瞬間移動で火星て。地球の中ですら、遠出するのに飛行機で何時間もかかるのに。

ただ、この人物が、政府の情報機関や、ある極秘とされるプロジェクトに関わっていたという背景があるらしく、「だから完全な作り話とも言い切れない」という声もある。

僕の正直な感想を言うと、ここまでくると「信じる」より「物語として面白い」という気持ちの方が強くなります。

事実かどうかは、たぶん永遠に証明できない。でも、こういう壮大なホラ話を、夜中に「もし本当だったら……」と想像する時間は、わりと贅沢なんですよね。

大事なのは、本気で信じ込まないことと、頭ごなしに馬鹿にしないこと。その中間で、ちょうどよく楽しむこと。これが都市伝説との健全な付き合い方なんじゃないかと思います。

ここから一気に「ちゃんとした科学」になる

ここまでオカルト寄りの話が続きましたが、火星には真面目な科学の謎もたくさんあります。そして、そっちの方がむしろワクワクするんですよね。

たとえば「火星にはかつて大量の水があった」という話。これは、けっこう確からしいんです。

水を含んだ鉱物が見つかっていたり、かつて水が流れた地形が残っていたりする。今は乾いた砂漠みたいな星ですが、昔は広大な海があったかもしれない。

じゃあその水はどこに消えたのか。

研究によると、半分以上は宇宙空間に逃げてしまい、残りは氷などの形になって、火星の地下に眠っている可能性が高いそうです。

これがどうやって分かったかというと、「水素同位体比」というものを調べたらしい。

水素には、軽いものと重いものがある。軽い水素の方が宇宙に逃げやすいので、時間が経つほど、火星には重い水素の割合が増えていく。火星から飛んできた隕石を分析して、その比率を調べることで、「いつ、どれくらいの水があったか」を逆算できるんですね。

40億年前の水素の痕跡が、今の地下にも残っている。それを隕石から読み取る。

正直、宇宙人の扉の話より、こっちの方がよっぽどSFみたいで興奮しました。地味だけど、人間の科学ってすごい。

「古代火星核戦争説」のスケールがすごい

そして、科学とオカルトの境目みたいな話もあります。

あるプラズマ物理学者が、「古代の火星には高度な文明があったが、攻撃的な宇宙人の核攻撃で滅んだ」と発表したことがあるんです。

根拠とされているのが、火星の表面から検出される、放射性物質の痕跡。これが自然の現象ではなく、まるで核実験のあとのように見える、と。

さらにインドの探査機が、火星の巨大な峡谷で「キノコ雲のようなもの」を撮影したという話もある。

……と聞くと、おお、と思うんですが、ここでちゃんと反対意見もあって。「キノコ雲に見えたのは、クレーターの溝が偶然そう見えただけ」という説もあるんですよね。

正直、僕はこっちの「ただの地形」説の方が現実的だと思います。

でも、提唱した人がちゃんとした物理学者だったり、本人が「地球も同じ道をたどらないよう気をつけろ」と警告していたりするので、単なるトンデモとも切り捨てづらい。

放射性物質の痕跡という「事実」の上に、核戦争という「物語」が乗っている。その境目が、すごく曖昧なんです。事実から、どこまでが想像か。この線引きの難しさが、火星という題材の核心なんだと思いました。

さらにぶっ飛ぶと、「聖書にも火星の核戦争のことが書かれている」という解釈まであります。ヨハネの黙示録に出てくる、天使と竜の戦いの一節。あれが火星で起きた戦争を表しているのでは、というんですね。

そして核で住めなくなった火星人が、地球に逃げ延びてきた、と。

……ここまでくると、もう完全に壮大な創作の域です。でも、こういう「既存の聖典と結びつけて辻褄を合わせる」手法って、都市伝説の王道なんですよね。バラバラの情報を一本の物語に縫い合わせると、急に説得力が出てくる。人間は物語に弱い。これは自分への戒めとしても、覚えておきたいなと思いました。

「地球の生命は火星から来た」かもしれない話

個人的に一番ロマンを感じたのが、これでした。

「パンスペルミア説」というものがあります。地球の生命は、もともと別の惑星から飛んできたのではないか、という説です。

そして、その「別の惑星」の候補が、火星なんですよね。

どういうことかというと、生命の誕生には、特定の物質が必要だったとされています。遺伝情報を運ぶ仕組みを守るための、ある種の元素です。

ところが、生命が生まれたころの地球には、その物質がほとんどなかったらしい。一方で、初期の火星には、それが豊富にあったと考えられている。火星から飛んできた隕石を調べると、その物質が含まれていたんです。

つまり、こういうストーリーが成り立つ。

生命の材料が揃っていた火星で、最初の生命の種が生まれた。それが隕石などに乗って地球に飛んできて、地球で花開いた。

だとしたら、僕らはみんな、もともと火星から来た存在の子孫ということになる。地球人こそが、実は宇宙人だったというわけです。

これ、すごくないですか。宇宙人の扉とか核戦争とか、そういう派手な話よりも、「自分のルーツが火星にあるかもしれない」という方が、よっぽど心が震えました。

もちろん、これもまだ仮説です。火星で生命の痕跡そのものが見つかったわけじゃない。でも、頭ごなしに否定できない程度には、ちゃんとした根拠がある。

それと、宇宙機関による「隠蔽」が囁かれる根拠の一つに、かなり昔の火星探査計画の実験があります。

火星の土壌を調べて生命の痕跡を探る実験で、一部は「生命がいる」と取れる結果が出たのに、別の実験では否定的な結果も出た。結局「生命の証明はできない」と結論づけられたそうです。

ただ、この実験に関わった科学者の一人が、その結論にずっと納得しておらず、「最新の装置で実験をやり直すべきだ」と訴え続けているらしい。なのに、なかなか再実験は行われない。

そこに「何か隠しているのでは」という疑いが生まれる余地がある。本当のところは分かりませんが、こういう「すっきりしない過去」があると、人は陰謀を想像したくなるものなんですよね。

「信じる」と「疑う」のあいだで揺れることについて

長々と書いてきましたが、火星のミステリーをまとめて調べて、僕が一番感じたのはこれでした。

「信じるか疑うか、二択で決めなくていい」

火星の話には、本当にいろんなレベルのものが混ざっています。

手のひらサイズの宇宙人の扉みたいな、ほぼ見間違いだろうという話。テレポーテーションみたいな、検証しようのない証言。水の痕跡や水素同位体比みたいな、しっかりした科学。そして、生命の起源が火星にあるかもという、ロマンと科学のあいだの仮説。

これを全部「ありえない」と切り捨てるのは、もったいない。かといって、全部「本当だ」と信じ込むのも、ちょっと危うい。

僕がたどり着いたのは、「これはどのくらい確からしい話かな」と、その都度メーターを動かしながら楽しむ、という姿勢でした。

扉の話は、エンタメとして楽しむ。核戦争説は、話半分で味わう。水の研究は、純粋にすごいと感心する。火星起源説は、ロマンとして大切に抱えておく。

ひとつの星の話なのに、付き合い方は全部違っていい。

そして、火星探査はこれからも進んでいきます。いつか「火星にかつて生命がいた」という決定的な証拠が見つかる日が来るかもしれない。そのとき、今は笑っている話のいくつかが、急に違って見えてくるかもしれない。

だから僕は、火星の謎を「信じる」でも「疑う」でもなく、「楽しみに待つ」ことにしました。

赤い星を見上げて、あそこに何かあるかもしれないと想像する。それくらいの軽やかな気持ちで、夜空とちょうどよく付き合っていきたいんですよね。

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